7月の自然観察会は、センター近くに昔からあるため池の、
水を抜いて、池をさらっての生き物調査です。
その準備のために、地元スタッフのおじちゃんたちが、
前日までに周囲の草刈り、
当日の朝早くから水を抜き始めてくれていました。
(画像大きくなります。)
順調に水が抜け、池の中から巨大な根木が見え始めています。
その根木がよく見えるように、また滑らないように磨いてくれています。
そうこうするうちに時間となり、いつものように、センターでのレクチャーです。
今回は、いつも中池見の魚類の調査をしてくださっている、
近畿大学大学院生の北川哲郎さんを講師としてお迎えし、
中池見の魚たちや、その魚を育む中池見の環境について、
さらに、調査の際に使う道具のあれこれについてなど、
道具を見せていただきながら、お話を伺いました。
そして、いよいよ池に移動です。
連日猛暑が続いていますが、この日は湿度が高く蒸し暑いけれども、
陽射しがない分マシという天気です。
だいぶ、池の水が抜けています。
先に地元のおじちゃんたちや、
北川さんといっしょに来てくださった近畿大の皆さんが、
底が見えない池の様子を探り探り池に入ります。
最初、池の端からそっとタモ網を出していた子どもたちも、
少しづつ根木の上や池の浅いところに入って泥ごとすくっては、
泥まみれの魚たちを捕まえます。
池の底は、根木のせいでとても複雑。
腰までつかるほど深い場所もあり、しかも、泥なので動けない!
でも、池のあちこちから水が湧いていて、
足元はひんやりしていました。
捕まえた生き物は、木道上のバケツの中へ。
こどもたちと同じくらい地元スタッフのおじちゃんたちが楽しそう(笑)
昔も、こんねぇして(こうして)手づかみしたんや、思い出すな~
ほれ、なんぼでも捕れるぞ、よーけおる!
いけぇ(大きい)ドジョウや!
根木沿いは、まさに根が入りくんでいて、
その奥にはたくさん生き物が逃げ込んでいます。
ってことで、夢中でその穴の一つに手を伸ばすチビッ子たち。
うん、そのシャツでずいぶん根木を磨いてくれたね(笑)
おい、何か水増えとるぞ~
水が減らないなぁと思っていたら、田んぼにつながる水路に流していた水が、
逆に溢れてしまい、いつのまにか戻ってきてしまっていました(苦笑)
あらら~~
ってことで、残念ながらここで終了ということになりました。
ポンプを停めると、みるみる水が溜っていきます。
一見、どこからも水は入っていないように見えるのに、
根木の中を通して、周りからどんどん水が入るようです。
生き物は、種類ごとにバケツに分けられています。
中には
、最近あまりみかけなくなったと思っていた、
、最近あまりみかけなくなったと思っていた、
大きなザリガニが、ごっそり捕れて78匹。
やっぱり、こんな風に水の深い場所にはちゃんといるんだね。
ちなみに、この池で見つかった生き物は、
キタノメダカ、フナ、ドンコ、ドジョウ、アブラボテ、イシガメ、モクズガニ、ザリガニ、マメゲンゴロウの仲間、ヒメガムシ、マツモムシでした。
なお、ふだんプッカリと藻の上で昼寝しているトノサマガエルたちは、
気配を察してとっとと池から引きあげた模様(笑)
池の脇のテントで北川さんからまとめのお話。
『このような池ならいると思われる魚たちは、ちゃんと揃っていて、
しかも思っていたよりも、ずいぶんたくさんいました。
それから、『不思議』と言えば、アブラボテという魚までいたこと。
アブラボテは普通は水路や小川などの水の流れのある場所にいて、
あまりため池にいる魚ではないのですが、
それがいたということはおもしろいですね。・・・』
質疑応答などあったあと、じゃぁ、生き物たちを返しましょうということで、
池の下流の水路に、みんなで運び、放流して、観察会を終了しました。
それにしても、いつもどよ~んと溜っているように見えるこの池ですが、
実は、池の中ではどんどん山からのいい水が入り、
細かく入りくんだ根木を利用して
こんなにたくさんの生き物たちが棲んでいたんですね。
↑翌日の朝見ると、もうすっかり、池は元通りの水位に戻り、
堀切江に水を送っていました。
さて、ちびっこたちに優しく楽しく生き物探しを手伝ってくださった、
北川さんをはじめ、近畿大学のみなさん、
この時期の調査自体、結構な肉体労働にもなったと思いますが、
本当にありがとうございました。
今後の中池見での調査もどうぞ、よろしくお願いいたします~
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