中池見フォーラム2011vol2を開催しました。
天気は、大荒れ、大雪の予報。
電車が止まったらどうしよう、
こんな天気で、来てくださる参加者がいらっしゃるだろうかと、心配していましたが、
時々吹雪いていましたが、積もるほどでもなく、
私たちの予想に反して用意した椅子が足らないほど、多くの参加がありました。
本当に皆さまありがとうございました。
中池見ねっと藤木理事の挨拶の後、
増田事務局長から
「中池見湿地の持続可能な利用と保全」というテーマでの基調報告。
そして、記念講演として、
近畿大学大学院農学研究科、細谷和海教授より、
「シーボルト標本に見られる里山の原風景」とのテーマで、
医師シーボルトが持ち帰った日本の生物が、
現在もなお、オランダのライデン博物館に大切に保管されていること、
その標本から、当時の日本の水辺の環境がイメージできることなど、
歴史ものの推理小説のような、ワクワクするお話が語られました。
カフェタイム(休憩時間)の時間を使い、
中池見フォトコンテストの表彰式を行ないました。
引き続き、近畿大学大学院 農学研究科 水圏生態学研究室から、
3人の院生の方々による、中池見での調査研究の報告がありました。
報告1
北川哲郎さん
「中池見湿地に生息するホトケドジョウの現状と保護対策」
報告2
朝井俊亘さん
「中池見湿地に生息するメダカの重要性」
報告3
山野ひとみさん
「中池見湿地におけるアブラボテの生息状況」
続いて、カフェタイムをはさみながら、
中池見ねっとのスタッフより、それぞれ報告しました。
報告4
中池見ねっと
上野山雅子・田代美津子
「希少動植物保全区域の調査から見えた中池見の水田雑草の現状」
報告5
中池見ねっと
中川香織・山内美帆
「中池見のミズニラ・ミズトンボの現状について」
報告6
中池見ねっと
藤野勇馬
「クロヤツシロランとキトンボについて」
報告7
中池見ねっと
筒井宏行
「中池見における希少植物の保全に関する考察」
最後に、中池見ねっとの山本理事より閉会の挨拶。
前回は、会場を出たら車が雪に埋まるほどの大雪でしたが(苦笑)、
今回は、雪が積もることもなく、無事に終了しました。
参加者の方のアンケートからは、
・シーボルトがサンプル等多く持ち帰ったこと等知らなかった。とても面白かった。
・シーボルトの標本の価値について興味深かった。
と、細谷先生のお話への感想とともに、
近畿大学の皆さん、また中池見ねっとに対して、
地道な調査、活動への励ましの言葉を多くいただきました。
中池見への私たちの思いが参加者の皆さまに伝わったと実感できたのと同時に、
参加者の皆さまの中池見を大切に思う気持ちも伝わってきて、うれしく、心強く、
本当に力となりました。
さらに、細谷先生からも、私たちが行なっている調査や、標本作りについて、
多くのアドバイスと、エールをいただき、試行錯誤しながら迷い迷いの作業に、
少し自信と夢が持てた気持ちにもなりました。
本当に多くの皆さまの支えがあっての活動だなと、感謝の気持ちでいっぱいです。
どうぞ、今後とも、よろしくお願いいたします。
なお、今回のフォーラムの要旨集に残部がありますので、
有料で申し訳ありませんが(200円+送料)、お分けできます。
もし、興味をお持ちの方は、
中池見ねっとまでメールにてご連絡くださいませ。
【問い合わせ先】
NPO法人中池見ねっと
info@nakaikeminet.raindrop.jp
コメント
細谷先生の標本登録制のお話は本当に考えてはどうですか?
NIMWN-F-0001はどの標本ですか?
今日の中池見は真っ白に覆われたのでしょうか。
僕はこの前,先にご褒美をもらって、今日が休日出勤でした。
そうそう、アブストラクトはいいものを頂いたのですが,
講演会のプロシーディングスは作らないのですか?
稿を起こすのが大変ならば,発表で用いたスライドを
集めてフォーラムの成果の一部としてはどうでしょう。
僕としては水田雑草やミズニラ・ミズトンボの発表は
資料が欲しいと思います。
よく調査されていると思いますよ。
七七丸さま
標本登録制のお話、もちろん進めます~!
細谷先生や院生の皆さんにご助言いただきながら、
しっかりと進めていきたいと思っています。
それから、プロシーディングについてのお問い合わせとご提案、ありがとうございます。
本当に残念ですが、そこまでまとめあげる余力が今の私たちにはありません。
ご期待に沿えず、本当に申し訳なく思いますが、少しづつできることを増やしていくように努力していきますので、どうぞ長い目で見守っていただきたいと思います。
雪の中池見、綺麗だったんだろうなぁ。
天筒山の中腹から、中池見のほぼ、8割がたを見ることができるところがあるのですが(観察エリアは見えません)、
見てみたかったなぁ。
大晦日はまた天気がよくなるかもしれないから、
トライしてみるかな。
プロシーディングスの話しですね。もし、まともに作るとすると
たぶん、一番の問題は,近畿大学の方々の負担だと思います。
もし、彼らの発表に用いたスライドをオリジナルでそのまま公開を許してもらえるかどうかを確認できれば,
中池見ねっとのページでダウンロードできるようにするだけでも、
それでプロシーディングスの替わりになると思います。
少なくとも,中池見ねっとの発表くらい公開してほしいなぁ。
発表くらい、というのは失礼でしたね。
中池見をうろうろする人たちのガイドブックにもなるような
そういう発表だというのが,一般公開をためらうとことなのかなぁ。そうですか?ならば、無理は言いません。
しかし、僕は欲しい。笑
七七丸さま
発表資料の件、本当にただ余力がないだけなんです。
大きな声では言えませんが、年末の大掃除もできなかった状態で・・・(苦笑)
ただ、個々には対応できることもありますので、資料についてのお問い合わせは、中池見ねっとの事務局にお寄せいただければと思います。
お手数ですが、どうぞよろしくお願いいたします。