今週日曜日(10/4)爽やかな秋空の下、
気持ちよ~く開催できました、
なかいけみカフェ「カヤネズミ博士とトーク&ウォーク in 中池見」
当日の様子をご紹介します~
まず、何よりご馳走のお天気(笑)
ススキの穂が風になびいて、いい景色です。
先日ご紹介した、なかいけみカフェののぼりとのれんもひらひらと。
昔の農具の展示施設も、こののぼりとのれんのおかげで、
何だかちゃんとカフェらしくなってますね(笑)
畠さんにご用意いただいたカヤネズミのパネル。
私は特に、隠れてるつもりの子ネズミのパネルにやられました(笑)
ちっちゃカワイイ!!
茶蔵さんのスコーン、お客様にはプレーンとセイボリーのどちらかを、
受付で選んでいただきました。
こちらは、今日のために特別にブレンドしていただいた、
中池見スペシャルティーです。
中池見にはえていたニホンハッカとドクダミと、
外来種防除として取ったセイヨウタンポポを使っていただきました。
これらの野草に、カモミールやレモングラスほかのハーブをブレンドしているそうです。
全国カヤネズミネットワーク代表の畠佐代子さんをお招きしての、
なかいけみカフェのスタートです。
今日のお話は、「草原の小さな隣人、カヤネズミ」
ネズミというと、家の中で食べ物を食い荒らしたり、
ケーブルを齧ったりなどで、忌み嫌う人もいますが、
畠さんのお話では、家ネズミと言われるのは、
ハツカネズミ、ドブネズミ、クマネズミ、いずれも外来種で、
カヤネズミはいわゆる在来の野ネズミで、家の中には入ってこないとのこと。
そして、草の上で暮らすカヤネズミは、
草の中で動きやすく傷つかないように、
小さくて短い毛で覆われた耳だったり、
草にくるりと巻きつけることができる器用で長い尻尾
(他のネズミにはできない)を持っているなど、
草原の中で暮らすのに適した体をしていることなど、
写真や貴重かつ可愛らしいカヤネズミの動画を使いながら、
カヤネズミの生態、カヤネズミの暮らす環境や
その保全についてなどわかりやすくお話くださいました。
お茶とお菓子を楽しみながらお話を聞く参加者の皆さん
続いては、今回、中池見スペシャルティーをブレンドして出してくださった、
お茶とハーブの店茶蔵の大内裕子さんにゲストとして入っていただき、
なかいけみトーク「草原は恵みがいっぱい!」。
今回の企画に参加するに至ったいきさつや、スペシャルティーブレンドのエピソード、
体調を整え病気を未然に防ぐために、
ハーブを取り入れた暮らしについてなどお話くださいました。
また、今回使っていただいたハッカは、
かつては日本の主要な輸出品でもあり、農家の収入源として、
どこでも育てられていたとか。
畠さんからも、カヤネズミの暮らす草原も、
かつては大切な資源として扱われていたが、
開発されたり、逆に放置されて森や林になってしまい、
100年前には13%あった草地の面積が、今では0.9%になってしまい、
さらに減少中とのこと。
お二人の話を聞くにつけ、便利な暮らしと引き換えに、
人や生き物に優しかった昔の暮らしやそれを支えてきた資源が失われてしまうのは、
本当に残念ですし、もったいないことでもあるなと感じました。
でも、先日の秋祭りのたきぎでごはん炊こうもそうですが、
多少の不便も楽しんでしまおう、それって案外いざという時に役に立つしね、
なんて人も増えている気もします。
後半は、フィールドワーク「カヤの巣探してカヤ原ウォーク」
ミゾソバやオオニガナが咲く草原の中を、カヤネズミの巣を探しながら歩きました。
ちなみに、カヤネズミやカヤ原の「カヤ」とは、ヨシやオギやススキなど背の高いイネ科の植物の総称です。
そして、オギとススキはとても良く似ています。
ということで、畠さん、その違いを現場でレクチャーしてくださいました。
ススキは株立ちしていますが、オギはしていませんし、
穂を見ると、ススキが淡い茶色なのに対して、オギは白く、
また、ススキにはノギと呼ばれるちょっとチクチクするような硬い毛がついていますが、
オギにはそれがありません。
一番わかりやすいのは、触ってみること。
少しごわつきのあるススキに対して、オギはふわふわで気持ちいいのです。
また、ススキやオギとヨシでは葉のつき方が違います。
カヤネズミにとっては、ヨシはオギなどに比べると、
巣材としては葉が硬いし短いので、作りにくそうです。
ちなみに、中池見のカヤネズミはマコモを一番利用しています。
巣がありそうな場所で、みんなでカヤの巣探しです。
カヤネズミの巣。
葉を裂いて編みこんで作ってあります。
これから冬に向けての巣には、内装にオギのふわふわの穂などが使われているそうです。
想像するとラブリーじゃありません?(笑)
それにしても器用なネズミですよね~
巣もいくつか見ることができたところで、タイムアップ。
ミゾソバや野菊が咲き乱れるのを見ながらの帰り道です。
手前がススキ原、奥がオギ原です。
少し傾きかけた太陽の光が、穂を輝かせて、本当にきれいです。
こんな風景が見られる場所もずいぶん減ったんですよと、畠さん。
何気ないこんな風景ですが、当たり前に思わずに、大事にしたいと心から思いました。
なお、参加してくださった方々のアンケートでは、
皆さん大変満足いただけたようで、本当に嬉しい限りです。
コメントとしても、
『ゆったりまったりした時間を過ごせた』
『お茶やお菓子がおいしかった』
『新しいことを知ることができた』
『もっとこういう機会を作ってほしい』
など、いただきました。
初めての試みだった、今回のなかいけみカフェでしたが、
古民家の利用という意味でも、
様々な方が、それぞれの興味関心で集まっていただく場としても、
中池見を知っていただく機会としても、
また、新たなことに関心をもっていただく機会としても、
まさに、ロゴの「集い、学ぶ、憩いの場」として、
これ、いいんじゃない?って、中池見での夢広がる一日でした~
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