さる6月12日、「中池見のトンボたち」というテーマで自然観察会を行いました!
この日は少し風が強かったものの、過ごしやすい気候で絶好の観察会日和となり、
たくさんの参加者がお越しくださいました。
講師の和田さんと一緒に中池見湿地を回りながらトンボを採集する今回の観察会。
一か所目のポイントはセンター前のミニ田んぼ周辺です!
田んぼをわきを歩きながらトンボ探し…
※こどもさんと希望された方には虫取り網を貸し出しています
講師の和田茂樹さん(画面中央)
「中池見湿地のトンボ観察ガイドブック」の編集者で、
トンボに関する知識は専門家並みかそれ以上!
毎回トンボ愛に満ち満ちた解説を聞かせてくれます。笑
トンボに詳しい和田さんですが、採集の腕前もすばらしいもので、
次々とトンボを捕まえていました。
和田さんが捕まえたハラビロトンボ♂
羽化してすぐは全身黄色ですが、オスだけは成熟するにつれて体が青っぽくなり
腹に白い粉を吹くのが特徴なんだそうです。
よく見ると顔のまんなかが青くキラキラしていて宝石のよう!
よく見かけるトンボですが、近くで見てみると意外な発見があるものですねぇ~
さてさて、参加者の皆さんも和田さんに続けとばかりにトンボ採集に夢中です。
そろそろ移動しますよ~
2か所目のポイントは七曲の池の周り。
ここにはどんなトンボがいるでしょうか?
早速見つかったのはチョウトンボ♂
真っ黒に見える羽は角度によって青紫色に輝いてみえます!
ちなみにメスの羽は緑色に輝いて見えるそうですよ。
羽の色がついた部分の形は個体によっても違うので、
何度見ても見飽きないトンボです。
チョウトンボはもともと池が好きなトンボで、
中池見ではこの10年ほどの間によく見つかるようになりました。
今や夏の中池見を代表するトンボでもあります。
続いて見つかったのはショウジョウトンボ
成熟したオスは全身が真っ赤になるため、
真っ赤な顔をした中国の妖怪、猩々(ショウジョウ)の名前が付きました。
このトンボも羽化してすぐはオスもメスも全身黄色なのに、
オスだけは成熟すると真っ赤になるんだそう。
というわけで、右の黄色いトンボはメス…かと思いきや、色づく前の♂でした!
同おなじオスでもこんなに色が変わるんですねぇ~
こちらはヨツボシトンボ
がっしりとしたトンボで、よく見ると顔や胸は毛深くてなかなか迫力があります。笑
羽の前縁中央に黒い模様があって、4枚の羽で合わせて4つの星があるように見えます。
よく見ると背中は透明で、なんとおなかの中まで透き通っています!
春早くからみられるトンボで、このころはもう出現期の後半。
羽も少し破れていますが、離してやると力強く飛び立っていきました。
次々と見つかる美しいトンボたちを前にみなさん撮影にも余念がありません。笑
子どもたちは写真よりも本物のほうがいいかな?
はじめはおっかなびっくりだった子も、トンボの持ち方がだんだんと様になってきましたねぇ
ちなみにカメラマンに囲まれていたのはこのギンヤンマ♂
身近なトンボですが、近くで見るとその体長に鮮やかな体色が相まって
とても美しく、またかなり迫力があります。
見かける機会は多いですが、飛ぶのが上手でめったに止まらないため、
参加者の皆さんもこんなに近くで見られて大興奮。
撮影しているうちに観察会もお開きの時間が近づいてきました…
というわけで、センターにかえって観察会のまとめです。
今回の観察会では合わせて19種類のトンボが見つかったことがわかりました。
6月~7月は春のトンボと夏のトンボが入れ替わる時期で、年間を通しても
見られるトンボの種数が多い時期なんだそう。
講師の和田さんによると、もう少し観察ポイントを増やせば
25種類くらいは見つかってもおかしくないそうです。
全国でも有数のトンボの生息地であり、観察スポットでもある中池見湿地。
皆さんもぜひぜひ多様なトンボたちに会いにいらしてくださいね~
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