中池見の水を守る為には・・・見た目や印象ではなく、数値で議論することが大切

活動・イベント
中池見のスゴイ!を知る講座~大地と水のビミョーな関係~を
この日曜日(5/31)に開催しました。
午前の座学2時間、午後のフィールドワーク1時間半、座談会1時間と、
一日がかりで中池見の水について、
そして、その水をどう守っていくかについて、学び、考えました。

中池見講座村上先生中池見講座長沼先生

中池見講座参加者
中部大学の村上哲生先生から、「中池見の水を診る、知る、守る」と題して、
中池見の水の特徴について、
水温、腐植質、窒素汚染の3つのワードをあげて解説いただきました。
さらに、中池見の多様な自然環境を育む多様な水を守るためには、
人の手を加えること、加えないことのいずれも必要で、
その場所や時期について策定委員会の中で議論を進めている、
より多くの市民の皆さんにその議論の輪の中に参加いただきたいと伝えられました。
続いては、日本応用地質学会の長沼和明先生から、
「しらべてびっくり!こんな地形、こんな水」と題して、
中池見の水について調査・観測されたその内容と、
その結果から、中池見の水は表流水と同じくらいの地下から水が入っていることや、
冬場には一けた多く変わるほどの水が入ってきていることなどが紹介されました。
中池見講座中池見講座透視度計作成
午後は、まず、昼食時に採取してきた水を使って、
実際水質を調査してみることから始まりました。
クモクモ仙人の泉、笹鼻の池、天筒山下(支洞)の3か所からの水の水温を測り、
(本当は採取の際に測るべきところ、水温計を忘れてしまい・・・スイマセン)
試薬を使ってPHを測りました。
また、透視度計を実際作ってみて、それを使って水の濁りを調べました。
中池見講座FW中池見講座FW
そして、実際、野外に出ての調査体験。
センター前の田んぼに入る水が浸み出ている場所、
田んぼの中、昔からあるため池で、調べてみました。
浸み出る水の水温18.1度 PH6.3
田んぼの水温31度 PH6.6
と、大きな変化に思わず、おお~~!(笑)
そして、アオミドロが広がり、
何だかとても濁っていそうに見えていたため池の透視度が、
最高値の100cm以上だったことにも、一同、えぇ~~!?
調べてみないとわからんもんやねと、おおいに納得したのでした。
また、現在、新幹線の工事の影響をみるために設置してあるモニタリングの機材について、
長沼先生から、中を開けて解説いただきました。
ちなみに、冬期は雪をヒーターで融かして測ってくれるのだとか。。。
よくできてますね~~
中池見講座座談会中池見講座青木先生
外から帰って、いよいよ、まとめとなる座談会。
昨年の講座でもお話くださった、
金沢大学の青木賢人先生の進行で進められました。
午前中のお話、また調査体験などから、
モニタリングの重要性が語られ、
中池見では、どこを、いかにモニタリングしていくか、
という話が中心となりました。
高い機材があればいいが、市民調査レベルではそうもいかない、
しかし、素朴で単純な機材を使っての調査は、
機材の精度の進化によるブレがないため、100年後のデータとでも比較する事ができる、
多くの人に関わってもらい、知恵を出しながら、
地道にモニタリングをして数値化し、
それをもとに市民や行政などがいっしょに議論していくことが大切であること。
最後に青木先生からは、
中池見の問題は、ここだけのものではない、
市民が調べたデータが行政を動かすようなモデルを、
中池見からしっかり発信していくことができれば、
同じような問題を抱えている地域を勇気づけることもできるのではないか、
今日の講座がそのきっかけになることを願っていると締めくくられました。
長時間にわたる講座でしたが、何だかあっという間に終わってしまった気がします。
いろいろ振り返り、こうしたい、あーしたいという思いが湧いてきます。
すばらしい時間にしてくださった、3人の先生方、
そして、参加くださった皆さまに、感謝の気持ちでいっぱいです。
本当に、ありがとうございました。
そして、この講座の内容を、これからまとめに入ります。
大変ですが、お話を反芻できるありがたいチャンスでもあります。
がんばります!(笑)

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