中池見のトンボたち

活動・イベント

梅雨入りが目前にせまり、蒸し暑い日が続きますね。

今日はトンボの観察会。なんと30人以上の方々にご参加いただきました。

 

まずは講師の和田茂樹さんから、中池見のトンボについてのレクチャー。

これまで中池見で見つかったことのある72種のトンボのうち、

特に注目されるキイロサナエやアオアンマなどについて紹介していただきました。

 

 

さて、みんな網を持ってさっそく外へ!

まずは池に住むトンボをみんなで追いかけてみます。

参加者さんの中にはかなり詳しい方もいて

「シオカラトンボがいる!」「あっ、ギンヤンマだ!」と

次々にトンボの名前が聞こえてきます。

 


道すがら、和田さんがどんどんと湿地の中へ…

一体何がいるの?

 

すると、石川県から参加したという少年から「捕った!」との声が!

茂みの奥から網を大事そうに抱えて現れた少年。

どれどれ一体なにかなぁ…

 

でた~!アオヤンマ!

中池見では4年前に20年ぶりに再発見された希少なトンボです。

黄緑色の胸と青色のお腹がとっても美しいですよねぇ。

目の模様といい、がっしりとした体形といい、独特の存在感があります。

 

それにしても幸先の良いスタート。みなさん足取りも軽くずんずん進んでいきます。(笑)

 

続いてであったのはサラサヤンマ。

ヤンマ科のトンボの中では日本で一番小さいのだそうです。

しばし和田さんの解説に聞き入る参加者の皆さん。

和田さんのようなスペシャリストによる生解説は観察会の醍醐味ですね。

 

次の場所でたくさん見られたのが、このオオアオイトトンボ。

4~5月に孵ったヤゴがひと月ほどの間に成長して羽化してしまうのだそうです。

羽化したオオアオイトトンボは、夏の間を山の上で過ごし、9~10月ころになると

池の近くに降りてくるのだそうです。

成虫で半年近く生きるなんてトンボとしてはとても長生きなんですね~

ちなみに、このトンボが卵を産み付けるのは、なんと木の枝の中!

ちょうどモリアオガエルの卵のように池に張り出した枝に卵を生みつけ、

孵ったヤゴは池の水の中へ向かうのだそうです。

 

近くで見つかったこちらはモートンイトトンボ。

中池見で見つかるイトトンボの仲間でもっとも小さいのでなかなか見つけられません。

が、こちらの少年はいとも簡単にとってきてくれました。笑

 

 

次の目的地へ向かう途中に見つけたのはキイロサナエ。

20年以上前に講師の和田さんが福井県内では実に32年ぶり(!)にここ、中池見で

発見したという希少なトンボです。

毎年発生は確認できていますが、今年も見られて一安心。

 

みんなが追いかけているのは、すっかり中池見の夏を代表する生き物になったチョウトンボ。

青紫色に輝く羽とひらひらと飛ぶ姿はチョウのように優雅です。

↑こちらがチョウトンボ。羽がキラキラかがやいています。

 

でも、今年は発生が少し遅いためか、2~3頭しか見られませんでした。

それに結構高いところを飛んでいるので、みんなの網は空を切ってばかり。

それでもみんな夢中になって追いかけていましたが、残念ながらここでタイムアップ。

 

みんなトンボは取れたかな? 子どもたちは「6匹とった!」とか「一度に2匹とった!」とか

お互い自慢話に花を咲かせながらセンターへの帰路をいきます。

 

センターに帰ってきたら観察会のまとめ。

今回の観察会では、実に8科24種ものトンボたちを見つけることができました。

終了時間ギリギリまでディープな内容の観察会となり、参加者の皆さんも大満足のご様子。

いつ雨が降ってもおかしくないような天気でしたが、みんなの願いが通じたのか

本降りにはならず、無事に観察会を終えることができました。

 

アメリカザリガニや水環境の変化など様々な問題はありますが、中池見は今もトンボたちの楽園なのでした。

中池見がいつまでもトンボたちの、またその他の生き物たちにとっての楽園としてあり続けることを願ってやみません。

 

実は、この観察会のあともトンボ少年たちはお手柄の連続だったのですが、今はまだ秘密です。笑

いつかこのブログでもご紹介できると思いますので、それまでどうぞおたのしみに~

 

 

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