スタッフNの閲覧虫意 第三回中池見の青

中池見の虫

スタッフNです。暑いですね!
最近では日中は30℃を超える日も珍しくなく、スタッフ一同悲鳴を上げています。

しかし外の景色は非常に爽やかで、風になびくヨシ原と澄み渡った青空がとても綺麗です。
そんな中池見で、本日出会った夏の青い生き物たちをご紹介したいと思います。
いつもより長くなりますが、何卒お付き合いください。



まず、中池見ファンの皆さまはよくご存知であろうミズアオイです。
気の早い株が、わずかに開花していました。幸先のよいスタートですね~
きっとあと一ヶ月もすれば他の株も咲き揃い、田んぼに彩りを添えてくれることをでしょう。
今日もお昼はうだるような暑さでしたが、こういう夏の日に出現する青い虫がいます。
その名は、ルリボシカミキリといい、夏空のように爽やかな青色の体と黒斑のコントラストが非常に美しい甲虫です。
ルリボシカミキリは広葉樹の倒木に集まる習性があり、山地の薪置き場や土場で見ることができます。
里山の利用が活発だった時代はそこら中に薪置き場があったので、ルリボシカミキリもたくさんいたのでしょうが、
現在では切られる木も少ないのでなかなかお目にかかれません。
実は、中池見でもこれまで確認されていません。
しかし中池見では里山の昆虫がたくさん見られるし、定期的に木も切っているから
いてもおかしくないだろうと思い、昼食後の散歩がてら園内を見まわっていました。

もし中池見にもいるとすれば、まずはここだろうと考えました。大人もちびっこも大好きな農家です。
農家の横や裏には、中池見の山で刈った薪が積まれています。
あんまり根拠はありませんが、ルリボシカミキリは新しすぎる材には来ないと考えていたので、
比較的古い薪が積まれている裏手に回って丹念に探しました。
丹念に…
丹念に…
…お!何か臭うぞ!

…ノネコの死体がありました。
まさかこんなものに出会うとは…。一気に気持ちがブルーになりました。
(当然ですが、閲覧虫意とか断るまでもなく写真はありません)
その後、とぼとぼとセンターに戻って報告し、スタッフのTさんと一緒に埋葬することとなりました。

積まれている板の上に横たわる形でお亡くなりになられていました。
板が抜け毛などで汚れていたので、2人で少しだけ後片付けをしました。
(今日はなんて日だ…)と落胆しながらデッキブラシで板を擦る僕の視界に、何やら青い物陰が横切り…
あっ

ルリボシカミキリ Rosalia batesi
うおおおおおおおおおおおおお!!!
ホントにおったわい…!!!
さっきまで落ち込んでいたのが嘘のようにテンションも上がり、
「これですよ!!!僕が探していたのは!!!!猫じゃなくて!!!!」とニヤケながら他のスタッフに見せびらかしまくり。
こうなると他にもいるのではと期待して探す意欲も高まり、更に農家周りを探索。
すると、意外なところで二頭目を発見。

なんと農家の室内の窓にひっついていました。
実はここは知る人ぞ知る虫スポットで、暗い農家の中に迷い込んだ虫達が光を求めて窓際に寄って来ているのです。
他にはこんな虫もいました。

セイボウの仲間です(クロバネセイボウ?)
漢字で書くと、青蜂です。全身が青く綺羅びやかなハチです。
このハチは見た目が綺麗なだけでなく、他のハチに寄生するという面白い生態を持っています。
ご紹介しきれませんでしたが、本日は他にもヤマトルリジガバチ、ルリクビボソハムシ、チョウトンボ、アオスジアゲハなどなど、たくさんの青い虫に出会うことができました。
勿論昆虫だけでは無く、冒頭のミズアオイやツユクサなどの青い花、オオルリなどの青い鳥も中池見にはいます。
皆さまもぜひぜひ!夏の中池見でお気に入りの青い生き物を見つけましょう!

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