雪のなかった昨年に比べれば、少し遅めではありますが、
うっすら、ふわっと、湿地に緑のベールがかかってきました。
日当たりの良い場所では、気の早いサワオグルマが咲いています。
これくらいの時期、何より楽しみなのは、氷河期の生き残りの植物、
ミツガシワの白い花です。
ところが、ここ数年、ニホンジカが周辺に増えたと感じるのと同時に、
ミツガシワの茎が折れて浮かんでいるのを、
水路沿いにみかけるようになりました。
それでも、水深のあるテーブル根木の池までは来ないようで、
唯一、ここだけはミツガシワ安住の場所と思っていたのですが、
今年は、どうしたことか、伸びてこない。
よく見ると、ことごとく折られた痕が。。。
左は、今年の池。右は、3年前の同じ日。
根や茎の下の方が水の中にあるミツガシワは、
あまり気候の変化に動じることなく、毎年ほぼ同じペースで伸びてきますから、
これはもう、まちがいなく食害にあっていると思い、
赤外線カメラを設置していただきました。
すると・・・
やっぱり。。。
イノシシよけの電気柵なんか、シカには何の効果もなく、
このカメラには、少なくとも2頭は映っていました。
動画を見ると、本当にむしゃむしゃと、
しっかり顔を水の中に突っ込んで食べてました。。。(泣)
美味しいんやな・・・(苦笑)
わかるけど、このままでは今年花を見ることはできないかもと、
とにかく、夜はシートで覆うことにしました。
すると、何とかギリギリ阻止できているようで、
数日の間に、ぐぐっと伸びてきてくれました。
そして、食べ残しで残っていたような水面ぎりぎりにあった蕾が咲きました。
花の周りの水中には、折れた茎があちこちに見えますが、
何とか、この後無事に過ごすことができれば、
これから伸びてきて、ピンクの蕾ときれいな白い花をつけてくれることでしょう。
それにしても、増えたシカは周囲の山の様子もずいぶん変えています。
対策が急がれるのですが。。。
コメント