昨年3月に行われた、
中池見保全行動計画づくりのためのワークショップに参加くださった、
ラムサールネットワーク日本の呉地さんが中池見を訪ねてくださいました。
「外来種の駆除は頭では必要なこととわかっていても、
同じ命を粗末にするようでモヤモヤするんです」と、
ワークショップの懇親会で、スタッフナカガワさんが発した素直な言葉に、
「『駆除』だと思うから辛いんだよ、『収穫』だと思えば楽しくなるじゃない、食べちゃえ食べちゃえ!(笑)」
と、のたまったのが、呉地さんでした。
この一言から始まった外来種の活用プロジェクト、「外来種を〇〇してみよう!」は、
タンポポコーヒーや、セイタカアワダチソウ、ブタナ、メマツヨイグサのお茶づくりなど、
楽しい企画となって、秋祭りにも大変好評でした。
そんなことで、今日、呉地さんが来られるならぜひ!と、
スタッフuenoyamaとナカガワさんは、呉地さんに同行させてもらいました。
といっても、お忙しい呉地さん、今回はとにかく、
今、中池見で気になる後谷へ・・・
(画像大きくなります)
ちょうど、この場所を新幹線が通ることになっています、と説明。
新幹線は、中山(右手の山)のトンネルから深山(左手の山)のトンネルへと、
この後谷をまたいでいます。
そして、トンネルとトンネルの間、
つまり、この道や田んぼや水路の上を、
トンネルの様なボックスという大きな構造物が作られ、
その中を新幹線が通るという計画です。
後谷の真ん中に位置するお地蔵さん
深山からのいい水が落ちてくる場所にあります。
お地蔵さんの横の沢からのいい水が、この下の田んぼに使われていました。
放置され、荒れてなくなっていた水路が一昨年復活し、
昨年はこの下の田んぼも復活、この水路から水を供給していました。
道の斜面には、フユイチゴがまだたわわに・・・
いったん、中池見口まで出て、戻ってみます。
ここを訪れる方には、ぜひ、歩いていただきたい後谷の道。
そのために整備した後谷の駐車場から、
湿地に向かって歩いていただくとこんな景色に。
この谷沿いの林の中は、小鳥たちが賑やかにさえずり、
合わせて、小鳥の羽音や枝がこすれる音、
足元では豊かな水が水路を流れる音に囲まれて、
青空のもと、透き通った空気の中をゆったりと歩く、
こんな贅沢な時間は、久しぶりでした。
後谷からのゆったりと曲がりくねった昔からの道、
この狭い谷沿いの道から、湿地に出た時の開放感は、
何度味わっても、気持ちのよいものです。
呉地さんも何度も気持ちいい~!と、繰り返されていました。
ぜひ、多くの方にこの気持ち良さを味わっていただきたいと、
せつに願うとともに、
だからこそ、何とかこの場所の素敵さを失わないですむようにと、
大切な敦賀の宝を守りたい気持ちでいっぱいになりました。
コメント
土曜日の朝はうろついているから、
月曜日の深夜に福井テレビの座タイムリー福井の再放送を観ています。
呉地さんがいらっしゃったのは
コメンテーターとして出演なさるためだったのですね。
あの番組にあっては、新幹線は是とする立場が貫かれているのですが、
でも、中池見から福井の自然を考えようという番組を作り、
新幹線の計画にも一応、焦点をあててくれたことには、
少しほっとしています。