2017/10/13
こんにちは!浅利です。
今回は寄生蜂についてです。寄生蜂というのはいわゆる寄生バチのことで、あまりいいイメージがないかもしれませんが、実際その生態を実際に見てみるとととても面白いものです。
この写真はオナガアシブトコバチがコカマキリの卵に産卵しているところです。
腹の部分グッと曲げて産卵管を突き刺しています。この姿を見ていると面白く思えませんか?
実はこの卵、タンゴムシも狙っていました!ひえーダンゴムシってけっこうなんでも食べるんですね。
はてさてどうなることやら…
翌週、様子を見に行ったところダンゴムシはいなくなっていて別のオナガアシブトコバチが卵を物色していました。
流石にダンゴムシが全部食べることは無いみたいですね…。一匹が食べる量も多くはないだろうし。
次のターゲットはこちら!
これはケアリの仲間とヤノクチナガオオアブラムシというもっのすごい長い名前のアブラムシです。
このアブラムシは蟻から身を守られる代わりに甘露を蟻にあげるという共生生活をしています。
このアブラムシはありに守られていて、しかも蟻の作る蟻道というものの中にいるのですが…なんと、これに寄生するハチがいます。しかし残念ながら姿はとらえられず、痕跡だけしか見つかりませんでした。
こちらがその痕跡。アブラバチの仲間の蛹の殻です。中は空です。
アブラバチは蟻の目を盗んでヤノクチナガオオアブラムシに卵を産み付けます。
すると、アブラムシはマミーという状態になって蟻にかじられ、この殻が露出するようになっているようです。
どうだったでしょうか
寄生蜂はまだ分類が進んでいないものもあり、新種もまだまだいると思われます。
しかし、分類学者がいないと新種登録はできず、またこのようなものは寄生蜂だけではなく、多くの生き物に言えます。
こういった面では他の先進国に比べ、日本は遅れているのでとても残念です。
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