活動・イベント

12月の自然観察会のご報告です。

前日から降り始めた雪ですが、
朝見ると思ったほど積もってはいませんでした。
とはいえ、吹雪いたりやんだりの大荒れの天気。
果たして参加者は・・・
観察会や江堀りにもきてくださっている中池見の常連さん3名が、
参加してくださいました。

人数も少ないし、机も並べ替えて、
気楽にフリートークできる形をとることにしました。

でもまずは、屋内プログラムとして準備していたパワーポイントを使って、
山の手入れがなぜ必要か、しないとどうなるのか、
といったことを簡単に説明。
その説明に地元スタッフのおじちゃんたちから、
さらに丁寧に解説をつけてもらいました。

 
                                         
昔は山の木が大きくなって、枝が田んぼの陰になると稲の育ちが悪くなるので、
「陰払い」といって、陰になりそうな枝を掃ったり、
間伐したりということは、山の持ち主に断らなくても許されていたこと。
杉の植林は40年ほど前に始まったが、それまでは杉を植えることはなく、
広葉樹ばかりの山だった。
杉は保水力がなく、この湿地の山には向いていない、など。

それらを聞いて、参加者からも、日頃気になっていたことについての質問や、
貴重な植物の情報など、これからの山の手入れのために役立つご意見をいただきました。
その後、相変わらず降ったりやんだりの天気ですが、
せっかくだし、ちょっとセンターの裏山くらいは見ようということで、外に・・・
センター裏
ちなみに、この日は、山の神様の日で、山で木を切るなどはしてはいけない日なのだそう。
え?!知らなかった!
つまり、この荒れた天気は、
山の神様の「危ないからやめておけ」というお告げのようで・・・(苦笑)
で、おじちゃんたちは、
さっそくセンターの裏の木を指し、あの木もひどいことになっていると、
木蔓木蔓
その木に歩み寄り、木に絡まっていた蔓をはずし始めると、
木の皮もいっしょにメリメリとはがれてきます。
どこまで?どこまで?
木蔓
どこまでも外れないまま、ぶら~んと・・・
これは、ひどい・・・
フジのように木を締め付けるような蔓とは違い、
これは、気根というものを出して木に絡まるタイプの蔓。
気根には、何かにつかまるためのものと、
水や空気を吸うためのものなど、いろいろなタイプがあるようです。
おじちゃんたち曰く、
この蔓が根を出して、木の養分を吸ってまうから木が枯れるんやとのこと。
ただ、もしそうなら、この蔓は寄生植物ということになるのではないかと思い、
調べましたが、そうではないようで・・・
さらに調べたら、気根は、付いたもの(ブロック塀でも)の水分を吸うようです。
でも、水分を取るから枯れるというよりは、
この蔓がついて、葉や気根が密生することで、
害虫などが付きやすくなって木が傷んで枯れるということのようです。
木蔓木蔓
左:気根で木に絡んでいる蔓をはがしている
右:はがした蔓、気根がぎっしり
木蔓
木の皮はボロボロになっているのに、蔓は太くて元気です。
センター裏山
その後、以前大阪ガスが作ったという展望台に向かって、センター裏の山を少し上ります。
長年手を入れていないので、道は傷んで、杭もボロボロでした。
元展望台跡元展望台跡
この場所が展望台だったそうで、当時は、敦賀のまちが見えたのでしょうね。
この禁煙看板が倒れ掛かっている木は、当時は当然なかったものが、
勝手に生えて、ここまで大木になってしまったとのこと。
見上げると、太い枝が折れてしまっています。
センター裏山
しかし、このあたり、足元には、
オウレンやトキワイカリソウ、ショウジョウバカマの葉がいっぱい!
道の手入れをすれば、きれいなお花畑の道になるでしょうね。
などと、楽しい風景を想像しながら、センターに戻りました。
蔓の利用団子汁
センターでは、厄介者の蔓だが、これを使ってカゴを編んだり、
これからの季節にぴったりのリースを作ることもできる、と、
紹介がありました。
そして、お留守番スタッフが用意していてくれた温かい団子汁をお腹に入れて、
心も体も暖まる観察会の締めくくりになりました。

センターの中には、テーブルも椅子もあるのに、
なぜだか、みんな薪ストーブの周りで、立って食べてます(笑)
なんだか、この方がおいしい気がするのはなぜ?(笑)
↓外は吹雪です・・・
雪

とにかく、間伐材も道の土留めに使ったり、杭にしたり、
もちろん、薪ストーブで燃やしたり、
本当に無駄がないなぁと、思います。

いい田んぼを作るために、水路をきれいにし、
その水路をきれいに保つために、上にかぶさる木や笹などを払う。
間伐した木は、土留めにしたり、橋にしたり、杭にしたり、薪にしたり、
枝葉まで無駄にはならず、ちゃんと使い切っていたんですね。

自然の恵みを無駄なく活かす暮らし。

中池見で伝えていくべき大切な知恵や技術は、
その暮らしごと、伝えてこそのものなんだろうなぁと、
美味しすぎる団子汁を食べながら、思うのでした。

以上、今年最後の自然観察会の様子でした。

コメント

  1. 七七丸 より:

    いつもは自然観察会に参加することはあまりないのですが、今回は、湿地の周りの保水域、取水域の手入れ、というのがテーマだから、是非とも参加したいと思っていました。
    スタッフの皆様の準備と、経験に基づくお話、そして、
    実地での例示やお話、は湿地周りの丘陵地ファンとしては、
    とても為になるお話でした。やはり、参加してよかったと思います。
    杉林は問題になってきましたね。
    一朝一夕にはいかない話しですね。
    湿地にかつてあった、田んぼ、それを運営するために、水路を綺麗にし、水路を冒す木や笹を払う、スタッフさんのおっしゃる様子もこのページや自然観察会などで、わかってくるように思いますよ。
    今後とも、湿地保全をテーマにした、そして、土地の古老の知恵を学べる場、というのをお願いしますよ。
    なんせ、新参者ですから、まだまだ学ぶことがたくさんあります。
    よろしくお願いします。

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